CNC自動加工技術入門
1. CNC 加工とは？
CNC（コンピュータ数値制御）加工は、コンピュータプログラムで工作機械（フライス盤、旋盤、レーザー切断機など）を制御し、高精度・自動化された切削、穴あけ、ミリング加工を行う技術です。金属加工、プラスチック、金型、航空宇宙、自動車、医療機器などで幅広く用いられています。
2. CNC 加工の主なタイプ
- CNC フライス盤：回転刃で固定ワークを加工（3〜5軸）。
- CNC 旋盤：ワークを回転させ、工具で切削。円形部品に適します。
- 放電加工（EDM）：金属を電気放電で除去し、高精度金型に適しています。
- レーザー／ウォータージェット切断機：金属・プラスチック・ガラスなどの高速切断に使われます。
3. 加工ワークフロー
- CAD：2D/3D モデル設計
- CAM：工具経路と G コード生成
- 機械へプログラム転送、工具・ワーク点を設定
- 加工開始
- 寸法、許容差、表面粗さ検査、必要に応じた後処理（熱処理、表面処理など）
4. 主な加工材料
- 金属：アルミ、不錆鋼、銅、真鍮、チタンなど
- プラスチック：ABS、POM、PVC、PTFE
- その他：木材、炭素繊維、複合材料
5. メリット
- 高精度（±0.005 mm 以上）
- 自動化により人件費を削減
- 少量多品種に柔軟に対応
- 複雑形状加工が可能（5軸機械などで）
6. 課題
- 初期投資が高い（機械、ソフト、工具）
- CAM プログラミングに熟練者が必要
- 極少量なら 3D プリントの方が安価なケースも
- 硬質材は工具摩耗が早い
7. 自動化のトレンド
- ロボットによる材料の搬送
- 自動工具交換（ATC）
- 自動検査と補正フィードバック
- MES（生産管理）システム連携
- 無人夜間稼働
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